Harley-Davidson FXR 1986故障関連

FXR 始動系トラブル

今回3度目のレッカーをしていただくことになりました。

経緯としては、ツーリングの合流地点に立ち寄った場所からキーONでバッテリー切れの症状、再スタートできず。これから走る予定だった仲間にバッテリージャンピングさせてもらい何とか始動できたもののアフターファイヤーでまくりでまともに走れず、コンビニでレッカー手配しました。

以前にバッテリー系のトラブルでレッカーしてもらった際に、再発を防ぐためにバッテリーを新品にし電圧計まで取り付けたのですが、故障の前兆が全くなかったです。

そして故障探求の迷宮にハマっていくのでした・・・

症状

集合場所にバイクを止めてエンジンを切り、仲間と合流した後、いざ出発という時にキーONでセル回らず。始動時の電圧は12V以上あったのに・・・・

故障に至るまでの兆候は全くなかった。合流地点まで高速道路走行で電圧は13V~14Vを示していた。

前回のバッテリートラブルは走行中に突然、点火カットのような症状が発生し(アクセルがふけなくなる感じ)徐々に走行不能になるというあきらかな症状がありました。

ハーレー FXR レッカーされました その①

いやぁほんと終わったと思いました。ツーリングも行けないし帰れない。救いだったのが仲間の存在で、近くのバイク屋さんを調べてくれたりバッテリージャンピングをさせてもらったり。本当に感謝してます。

バッテリージャンプをさせてもらって何とか始動はできたものの電圧は20V以上を示していました。

これは過電圧状態で、この時はレギュレーターが壊れたのかと思っていました。

とりあえず灯火類等は問題なかったので、下道で帰ることに。

たしか2000RPM以上だったかな?それ以上回らず、回そうとするとアフターファイヤーの嵐

これ以上走れないと判断し、コンビニでレッカーを待たせていただくことになりました。

故障個所の特定

無事帰宅しまして、数日が過ぎやっと相棒の治療ができます!

作業場は駐車場の奥で、車を止めているとバイクを出すのも苦労します。

故障探求の為に、車からブースターケーブルをつなぎいざ始動!

カカカカという音だけでセル回らず・・・なんじゃこりゃ。

まず、スターター周りに異常はないかを考えてみる。

スタータースイッチは反応してるので問題なし。次にスターターリレーは作動音しているので問題なし。

スターターソレノイド~スターター~ワンウェイクラッチに絞ってみることに。

スターターソレノイドの確認

この部品は以前に格安でOHキットを手に入れた時にリフレッシュしています。

この部品はバッテリーの+、スターターリレー、スタータモーターの+につながっておりバッテリーからの電力をスターターモーターに伝えるための物です。

サービスマニュアルを元にテスターにて部品の単体テストを行います。

・プルインコイルのテスト

テスターにて抵抗値の測定。スターターモーターにつながる端子とスターターリレーにつながる端子を測定し1Ω以下の導通があればOKとのこと

ホールドインコイルのテスト

スターターリレーにつながる端子とソレノイドのボディを測定し1Ω以下の導通があればOKとのこと

他、行ったこととしてはスターターモーターを車体から取り外しての動作テスト等を行いました。

ここまでのテストはすべて正常。

スターターモーターの確認

この部品はエンジンを始動する要の部品であります。

こちらも以前、中身を清掃した際に各部品の摩耗具合等は見ており、単体でモーターが回るのは確認できています。

ワンウェイクラッチ確認

この部品は一方向だけ回るようにできており、スターターモーターの回転力をクラッチシェルを通してクランクシャフトに伝える役割をしています。

故障するとセルモーターが空転するような症状が出るようです。

こいつの交換はプライマリー周りを分解しないとできないので、できればやりたくなかったのですがこの先壊れるとやっかいなので交換することにしました。

  • 1.プライマリーオイルを抜く

ここでドレンボルトの写真

交換したばっかりなのでこれは再利用しました。

  1. プライマリーカバーを外すこちらを参照
  2. スターターモーター・スターターソレノイドを外すこちら参照
  3. スターターギアシフター等を外し、スターターシャフトをフリーにする。そのまま手前に引っ張ると抜けてきます。
  1. ワンウェイクラッチの交換

バイスクランプに挟み、適当なモンキーレンチを使って回そうとしましたが、どうにも回らない。ネジロック剤がついていると思い、とりあえずあぶってみる。するといやぁな感じでグニュっと回りました。(もちろんネジロック剤はついてましたよ)

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ちなみにここは逆ネジです。(左に回すと締まり、右に回すと緩む)

ここで問題発生。もともとついているワンウェイクラッチと新しく買った物では大きさが違い、シャフトに取り付けた状態だとクラッチ周りを取り外さないと取付することができない。流石にそこまでするのは大変なので、シャフトをケースにつっこんでからワンウェイクラッチを取り付けることにしました。画像左が新品。

ワンウェイクラッチが大きくなることによってクラッチシェルに干渉する可能性があったので、仮組にて十分に検証しました。シャフトを先につっこむとプライマリーケースとミッションケースについているオイルシールを取り付けるのが難儀になります。そこで考えたのがシャフトより内径が大きくオイルシールより外径が小さいパイプ探し。ネットであさってみるとちょうどいいのがあるじゃぁないですか。ホームセンターでも売っている塩ビパイプ。こいつを使ってシールを打ち込みます。

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こんな感じで塩ビパイプを使って打ち込みます。

ワンウェイクラッチを先に入れて

シャフトを通して、ネジロック剤(中強度)を使ってネジを取り付けました。

それぞれチェックした結果

異常ありませんでした(^^;

結果的に以下の部品を交換して復旧しましたが、作業をしていて気になる箇所を発見したので記載します。

・レギュレーター

・スターターソレノイド

・ワンウェイクラッチ

・スターターモーター

・バッテリー

直接の原因はなさそうだが配線関係もおかしなところがあったので修正

オイルランプの配線の劣化。ちぎれかけてましたが、ちぎれました。

バッテリー+端子からサーキットブレーカー行きの配線。一本物の線に途中でヒューズを追加していて、その部分のハンダが取れかかっていました。同じ太さの配線で作り直し。

原因としては複合的な物+人為的なミスだと思っています。

始動テストの際にブースターケーブルとVVFケーブルを延長させてしまったことにより、電力が足りずスターターが回らなかった。かもしれませんし、バッテリーとレギュレーターのみの故障だったかもしれません。

今後、各部品を入れ替えての検証をしたいと思います。暇なときにでも・・・

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